第8話  人との出会いが人生を変える

元請けの専務様からの仕事がフェイドアウトするのと同時に、ロータリークラブの皆様からの仕事の依頼が上手くマッチし倒産を回避することができました。


それからは、元請け率が上がり順調に売り上げを伸ばすことができました。


売り上げが伸びると人も増え工場も手狭になり、工場内にあった事務所を別の場所に移すこととなりました。


築古ですが、地元に3階建ての自社ビルを購入することができました。

 

多くの偉人に会うにつれ、無知ほど恐ろしいことはないと痛感していた私に、ロータリークラブで出会った尊敬する社長が、若いうちから事業継承について考えておく必要性を教えてくれました。


荒金君なら任せられると思い、教えていただいた社長の勧めで、彼を青年会議所に入会させていただきました。


正直、当時の弊社の状況から考え、人不足の中、荒金君を青年会議所に入会させるのは無理があると考えてましたが、断ることのできない圧力の中での決断でした。


ですが、全てはここから始まったと言っていいほど流れが変わりました。


話をするや否や、荒金君の中で何かスイッチが入ったのか、仕事への取り組み方が急変し、あっという間に私が自由に動ける時間ができだしました。

 

自由な時間が増え、人との出会いを繰り返していく中で、銀行との付き合いも増えるようになり、決算書が読めない事が急に恥ずかしくなりました。


そこで、ロータリークラブで再開した同級生、小串君の勧めで、中小企業家同友会に入会させていただきました。


今まで決算書を読めないどころか、ほとんど見ることもなく、月の売り上げと、銀行の残高で儲かっているかどうかを判断していました。


人より大幅に遅れを取っている自覚があり、学ぶことへの意識だけは高く積極的に参加させていただきました。


同友会では、テーマを決めてのグループ討論を生まれて初めて体験し、聞かれたことに対して的外れな回答になったり、終了後なぜこう答えられなかったのかと自己嫌悪に陥ることばかりでした。


ですが、それと同時に自分の悩みに人が答えてくれる喜びを感じるのと、スタッフについつい怒りすぎてしまう戒めの場にもなっていきました。

大分県中小企業家同友会での風景

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